2021年11月08日
26.カミングアウト1 家族
乳がんになった時、誰に話すのか、どこまで話すのか、いつ話すのか、を悩みました。
がんを経験された先輩方も
皆さん同じように悩んで、そして皆さんそれぞれの立場で、選択は様々なようです。
がんの種類やらタイプやら治療方法、療養期間なども千差万別。
そして本人の置かれている環境も、また人それぞれ。
わたしは、すでに両親と死別しています。
肉親は姉と、二人の息子(孫一人)
この三人にはいつ言う?
きっと心配してくれるだろう。
そして悲しむ。
姉は初孫が出来たばかりで、せっかく喜びの真っ最中なのに、妹が乳がんだと聞くなんて。
長男は、孫が体が弱いところがあって通院に忙しいみたいだし、親のことどころじゃないだろうに。
次男は、転職したばかりで、まだ一人暮らしの生活が軌道にのっていないのに、そんな心配させるなんて。
『サブタイプとか詳しく分かったら言うよ…』
カミングアウトに乗り気でないわたしに、夫は
『出来るだけ早く話した方がいいと、思う。
家族なんだから共有すべきだと思うし、後から聞いたら、なんで早く教えてくれなかったの!?って思うよ。
いつなら話せるタイミング?
そんなんないでしょ?
子どもたちにも、励ましてもらいなさい。』
と言いました。
もっともです。
夫の言うことはわかるけど、わたしは心の準備が出来ていない。
自分でも受け止めきれていないのに、それをどんな風に伝えるのか、考えるのもしんどいよ~
わたしがグズグズしていたので、息子たちには、まず夫がラインで伝えたあとに、わたしからラインで伝えました。
(口頭より文章の方が冷静になれそうだったから)
そしてその週末には、それぞれが帰省し、わたしを励ましてくれました。
母親の病を受け止めて、きちんと対応してくれた息子たちの成長を感じられて、喜ばしかったです。
夫の言ったとおり、わたしは、すぐに息子たちに伝えて良かったと思います。
なんでも考え過ぎてしまうわたしのことですから、夫に言われなければ、脱毛するぐらいまで黙っていたかも知れません。
外見に変化が出て初めて、黙っててごめーん、みたいになっていたかも。
そもそもコロナ禍であり、家族と言えども会うのを控えている時期だったので、暫く会わなくても不自然ではないと思っていました。
息子たちに精神的な負担を科したくない、と言いながら、実は自分が現実逃避しようとしていたのかも知れません。
確かに、後から言われたら、いい気はしませんよね。
それに、どんな迷惑をかけることになるか分からないんだし。
(入院するとき同居家族以外の保証人が必要な病院もありますしね。)
しかも、がん だし。
伝える側もナーバスになりますが、受け止める側も、なかなかの破壊力のある内容です。
姉にも、ラインで伝えました。
姉の返信には、文字なのに、画面なのに、姉の受けた衝撃と、悲しみと、慈悲が感じられました。
ああ、姉が泣いている。
と感じました。
五歳上の姉とは、ずっと仲良しです。
頼りがいがあって、厳しいけれど、がんばり屋の自慢の姉。
こんないい歳になっても、姉にとって、わたしは、心配な『いもうと』
お姉ちゃん、ごめんよ~
幾つになっても心配かけちゃうね。
励ましてくれてありがとう。
心から、そう思いました。
がんを経験された先輩方も
皆さん同じように悩んで、そして皆さんそれぞれの立場で、選択は様々なようです。
がんの種類やらタイプやら治療方法、療養期間なども千差万別。
そして本人の置かれている環境も、また人それぞれ。
わたしは、すでに両親と死別しています。
肉親は姉と、二人の息子(孫一人)
この三人にはいつ言う?
きっと心配してくれるだろう。
そして悲しむ。
姉は初孫が出来たばかりで、せっかく喜びの真っ最中なのに、妹が乳がんだと聞くなんて。
長男は、孫が体が弱いところがあって通院に忙しいみたいだし、親のことどころじゃないだろうに。
次男は、転職したばかりで、まだ一人暮らしの生活が軌道にのっていないのに、そんな心配させるなんて。
『サブタイプとか詳しく分かったら言うよ…』
カミングアウトに乗り気でないわたしに、夫は
『出来るだけ早く話した方がいいと、思う。
家族なんだから共有すべきだと思うし、後から聞いたら、なんで早く教えてくれなかったの!?って思うよ。
いつなら話せるタイミング?
そんなんないでしょ?
子どもたちにも、励ましてもらいなさい。』
と言いました。
もっともです。
夫の言うことはわかるけど、わたしは心の準備が出来ていない。
自分でも受け止めきれていないのに、それをどんな風に伝えるのか、考えるのもしんどいよ~
わたしがグズグズしていたので、息子たちには、まず夫がラインで伝えたあとに、わたしからラインで伝えました。
(口頭より文章の方が冷静になれそうだったから)
そしてその週末には、それぞれが帰省し、わたしを励ましてくれました。
母親の病を受け止めて、きちんと対応してくれた息子たちの成長を感じられて、喜ばしかったです。
夫の言ったとおり、わたしは、すぐに息子たちに伝えて良かったと思います。
なんでも考え過ぎてしまうわたしのことですから、夫に言われなければ、脱毛するぐらいまで黙っていたかも知れません。
外見に変化が出て初めて、黙っててごめーん、みたいになっていたかも。
そもそもコロナ禍であり、家族と言えども会うのを控えている時期だったので、暫く会わなくても不自然ではないと思っていました。
息子たちに精神的な負担を科したくない、と言いながら、実は自分が現実逃避しようとしていたのかも知れません。
確かに、後から言われたら、いい気はしませんよね。
それに、どんな迷惑をかけることになるか分からないんだし。
(入院するとき同居家族以外の保証人が必要な病院もありますしね。)
しかも、がん だし。
伝える側もナーバスになりますが、受け止める側も、なかなかの破壊力のある内容です。
姉にも、ラインで伝えました。
姉の返信には、文字なのに、画面なのに、姉の受けた衝撃と、悲しみと、慈悲が感じられました。
ああ、姉が泣いている。
と感じました。
五歳上の姉とは、ずっと仲良しです。
頼りがいがあって、厳しいけれど、がんばり屋の自慢の姉。
こんないい歳になっても、姉にとって、わたしは、心配な『いもうと』
お姉ちゃん、ごめんよ~
幾つになっても心配かけちゃうね。
励ましてくれてありがとう。
心から、そう思いました。
2021年11月07日
25.ジーラスタに願う
2021年10月30日 土曜日
この日は、FEC療法4回目の翌々日です。
この日の寝起きは、いきなり吐き気に襲われ朝から憂鬱になりました。
それでもなんとか、吐き気止めとステロイド(デカドロン)を飲む為にと、ヨーグルトを食べ、服用してしばらくすると、食欲が復活しました。
薬、すごいです。
11:00
ジーラスタの予約時間です。
病院に向かうのですが、この予約がなかったら、とても家から出るような気にはならない状態です。
通院治療って、なかなかスパルタですよね。
いつものように、副作用で、地面を見ながら歩くと、わたしは酔う(乗り物酔いの)感覚になってしまう為、夫の後ろをそろりそろりと歩きます。
がんと診断されるまでは、フィットネスで跳んだり跳ねたり、普段も早歩きだったりと、今と比べると、本当に元気だったなー。
つい3ヶ月前だけど。
いやいや、とにかく今は治療中なのだから、考えても仕方ないようなことは考えるの、やめよう!
頭の中で、二人のわたしが問答しています。
前向きで無駄なことは考えないよ!
な、わたしと
なんでわたしがー?
と、くよくよしてしまうわたし。
ジーラスタは皮下注射なので、少し痛い。
でも、頼むよ!
白血球をどんどん作るお手伝いを
サボらないでよ!
と、すっかり相棒のようになったジーラスタ。
本当に頼むよ!
この日は、FEC療法4回目の翌々日です。
この日の寝起きは、いきなり吐き気に襲われ朝から憂鬱になりました。
それでもなんとか、吐き気止めとステロイド(デカドロン)を飲む為にと、ヨーグルトを食べ、服用してしばらくすると、食欲が復活しました。
薬、すごいです。
11:00
ジーラスタの予約時間です。
病院に向かうのですが、この予約がなかったら、とても家から出るような気にはならない状態です。
通院治療って、なかなかスパルタですよね。
いつものように、副作用で、地面を見ながら歩くと、わたしは酔う(乗り物酔いの)感覚になってしまう為、夫の後ろをそろりそろりと歩きます。
がんと診断されるまでは、フィットネスで跳んだり跳ねたり、普段も早歩きだったりと、今と比べると、本当に元気だったなー。
つい3ヶ月前だけど。
いやいや、とにかく今は治療中なのだから、考えても仕方ないようなことは考えるの、やめよう!
頭の中で、二人のわたしが問答しています。
前向きで無駄なことは考えないよ!
な、わたしと
なんでわたしがー?
と、くよくよしてしまうわたし。
ジーラスタは皮下注射なので、少し痛い。
でも、頼むよ!
白血球をどんどん作るお手伝いを
サボらないでよ!
と、すっかり相棒のようになったジーラスタ。
本当に頼むよ!
2021年11月06日
24.療養日誌
抗がん剤治療が始まった日から
毎日の体調の記録をしています。
看護師さんからは、点滴前に毎回必ず、細々と聞き取りがあります。
発熱、体重、食欲、吐き気の有無などです。
治療開始前に貰った冊子にも、療養記録をつけるように記載がありました。(事例つきで)
そこで
わたしの療養の伴走者である夫が
それを参考にエクセルで作りました。
これを三枚(三週間ぶん)持参して、そのまま看護師さんに渡します。
看護師さんからは、分かりやすいとなかなか好評です。
そもそもは、
わたしのこの闘病(キャンサージャーニー)を終えた時に
こんなこともあったね、あの頃は大変だったけど頑張ったよね、
と
明るく振り返りたい。
その時の為に、記録をきちんと残しておきたい。
という夫の希望があったからです。
血圧計は、何年か前にホームセンターの見切り品を買ったものがありました。
ずっとしまいこんでいたのですが、皮肉にも今回は陽の目を見たと言いますか、大活躍中です。
毎日の体調の記録をしています。
看護師さんからは、点滴前に毎回必ず、細々と聞き取りがあります。
発熱、体重、食欲、吐き気の有無などです。
治療開始前に貰った冊子にも、療養記録をつけるように記載がありました。(事例つきで)
そこで
わたしの療養の伴走者である夫が
それを参考にエクセルで作りました。
これを三枚(三週間ぶん)持参して、そのまま看護師さんに渡します。
看護師さんからは、分かりやすいとなかなか好評です。
そもそもは、
わたしのこの闘病(キャンサージャーニー)を終えた時に
こんなこともあったね、あの頃は大変だったけど頑張ったよね、
と
明るく振り返りたい。
その時の為に、記録をきちんと残しておきたい。
という夫の希望があったからです。
血圧計は、何年か前にホームセンターの見切り品を買ったものがありました。
ずっとしまいこんでいたのですが、皮肉にも今回は陽の目を見たと言いますか、大活躍中です。